ゴールド(金:K18)とは?
本日のトピックスは、「ゴールド(金)」についてです。
途方もなく長い歴史の中で、金とは価値の象徴とされてきました。
ジュエリー(宝飾品)でもほとんどそのベースに使用される貴金属は、ゴールドです。
昨今では、婚約指輪や結婚指輪でも人気を博しているゴールドとは、物質的にそもそもどんなものなのでしょうか。
ゴールドの前提となる物質的知識についてご紹介したいと思います。
プラチナ(白金)については以前の記事で取り上げておりますので、合わせてご覧頂ければ幸いです。
目次
ゴールドとは?
貴金属の一種であり、単体の金属として古くから知られてきた。元素記号は Au であり、これはラテン語で金を意味する aurum に由来する。
柔らかく、可鍛性があり、重く、光沢のある黄色(金色)をしており、展性と延性に富み、非常に薄くのばすことができる。大和言葉で「こがね/くがね(黄金: 黄色い金属)」とも呼ばれる。同族の銅と銀が比較的反応性に富むこととは対照的に、標準酸化還元電位に基くイオン化傾向は全金属中で最小であり反応性が低い。熱水鉱床として生成され、そのまま採掘されるか、風化の結果生まれた金塊や沖積鉱床(砂金)として採集される。
金は多くの時代と地域で貴金属としての価値を認められてきた。化合物ではなく単体で産出されるため装飾品として人類に利用された最古の金属である。銀や銅と共に貨幣用金属の一つであり、貨幣(金貨)として使用され、流通してきた。ISO通貨コードでは XAU とあらわす。また、医術、エレクトロニクスなどの分野で利用されている。(出典:wikipedia)
金は、宇宙からの贈り物!!
以前プラチナとは?でもご紹介しましたが、金やプラチナは地球外物質なのだそうです。
何十億年も前に、金やプラチナを含んだ隕石のシャワーが地球に降り注ぎ、地球に定着。気の遠くなるような長い期間をかけて、地球のプレートが移動し、再び陸地に鉱床として現れました。
世界で初めての貴金属
金は、世界で初めて「貴金属」として扱われた金属です。装飾品として人類に利用された、最古の金属とも言うべきでしょうか。
金の歴史は、有史以前(紀元前)にまでさかのぼり、精錬が必要な鉄などと違い、そのままの形で自然界に存在しているため、人類最初期から貴重な金属として利用され続けて来ました。
歴史上最も有名だと思われるものは、ツタンカーメン王の黄金のマスクだと思いますが、これは紀元前1300年代に作られたものとされています。しかし、最古の歴史にあるものでは、古代シュメール人が紀元前6000年頃、すでに金装飾を用いていたという話もあります。
ツタンカーメン王の眠る棺の金の使用量は110kg。1グラムを2500円と計算した場合、2億7500万円という途方もないものでした。
紀元前より、金とは高価(権利の象徴)であり、崇高なものであるとされてきたんですね。
歴史上の事例を挙げるときりがないため、「金 歴史」などと検索して、色々と探してみても面白いです。
最も薄く伸ばせる、金属
展性・延性に優れ、最も薄くのばすことができる金属であり、1 gあれば数平方メートルまでのばすことができ、長さでは3000 mまで伸ばすことができます。驚きですね。
平面状に伸ばしたものを「金箔」(きんぱく)と言い、糸状に伸ばしたものを「金糸」(きんし)と呼びます。豪華な衣装を作るために、金糸は綿や絹など一般的な繊維素材と併用されます。
合成に優れた、柔らかい貴金属
金は、他の金属と溶け合いやすいため、混ぜて合金にしやすい金属です。これにより他の金属の伸長性が増し、変化に富んだ色の金属を作ることができます。
銅との合金は赤く、鉄は緑、アルミニウムは紫、白金やパラジウムやニッケルは白、ビスマスと銀が混ざった物では黒味を帯びた色調になります。
自然に存在する金には通常10 %程度の銀が含まれており、20 %を超える物は、エレクトラム、青金または琥珀金と呼ばれます。さらに銀の量を増やして行くと色は次第に銀白色になり、金の比重はそれにつれて下がります。
金そのものは非常に柔らかいため、装飾品には合金が使用されます。そのままだとすぐに変形してしまうからです。
K18って?
よく皆さんは、18金という言葉を聞いた事があるのではないでしょうか。ゴールド製のジュエリーなどの刻印を見ても「K18」や「750」などの表記を見たことがないでしょうか。
先述の通り、装飾品の素材として使用される金は、硬くするために合金へ生成されます。
その際重要になってくるのは、「金の含有率」です。(金がどれくらい含まれている合金なのか?)
もちろん、その率が高ければ高い程、金の含有率は高くなり、価値も高まります。
金の含有率は、全世界共通で千分率で表記すると決められています。
K24(24金):1000(金の含有率100%)※純金
K22(22金):916(金の含有率91.67 %)
K18(18金):750(金の含有率75%)
となります。
上から順に純度が高く、同じく上から順に柔らかく、数値が低いほど硬くなります。
K24(24金/純金)は、先述の通り装飾品としては柔らかすぎて適していません。
最も利用されているのは、本来の美しさを保ちつつ、耐強度も優れたK18(18金)です。
昨今では、ファッションジュエリーの台頭もあり、K10なども増えてきました。
様々な種類の金
ピンクゴールドやホワイトゴールドなど、金には様々な種類があります。
もちろん本質的には一つしかありませんが、装飾品の表現性を拡げるために合金技術で様々な種類が産み出されてきました。
上記の表は、K18(18金)の場合の配合リストです。
本記事では、主要なホワイトゴールド/ピンクゴールド/イエローゴールドについてご紹介したいと思います。
1. ホワイトゴールド(White gold)
ホワイトゴールドとは、その名の通り「白い金」です。
以前の記事、プラチナとは? でご紹介しましたが、実は、プラチナの代用品として開発されたのがホワイトゴールドです。
プラチナは元から白い貴金属(白金)で、ホワイトゴールドは白くした貴金属ですのでお間違いなく。
上記表とは違い、最近では「金75%+パラジウム25%」の割合が主流になってきています。
2. ピンクゴールド(Pink gold)
ピンクゴールドは別名ローズゴールドとも呼ばれます。
あかがねの別名を持つ銅を配合する事で、発色が良く赤みがかった金属を表現しています。
その優しい色合いはアジアの人々の肌に最も合うカラーとも言われており、昨今ファッションジュエリーを中心に大人気のカラーです。割り金の中でも、もっとも新しいタイプのゴールドカラーです。
3. イエローゴールド(Yellow gold)
本来のゴールドカラーといえば、イエローです。金75%に対して、銀と銅を配合します。
純金の硬度を高めたカラーと言えば分かりやすいでしょうか。クラシックなカラーであり、強くも高級感のある色合いは根強い人気があります。
いかがでしたでしょうか。
プラチナに引き続き、貴金属である金についてご紹介させて頂きました。
プラチナと同様、長い歴史の中で王族や貴族に愛され、現代でも貴金属としてその揺るぎない価値を確立している金(ゴールド)。
昨今では婚約指輪や、結婚指輪などのブライダルリングでも金(ゴールド)が利用される傾向も高まってきました。
今後は、プラチナと同様に実際に婚約指輪のデザインの紹介も合わせて、さらに詳しくご紹介していきたいと思います
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