ダイヤモンドとは?
今回はダイヤモンドの「物質そのもの」についてご紹介したいと思います。
永遠の輝きを放つ、ダイヤモンド。そんなイメージは世界中で認知されていますが、物質そのものについて詳しい方は限られるかと思います。婚約指輪に選ばれている宝石は、ほぼ100%がダイヤモンド。いわばダイヤモンドとは、婚約指輪の主役なわけです。
ダイヤモンドとは一体何なのか。まずはそれを知る事で、婚約指輪を贈る際のプレゼンテーションにも活用できるかと思いますので、ぜひご覧ください。
ダイヤモンド(diamond) は、炭素(C)の同素体の1つであり、実験で確かめられている中では天然で最も硬い物質である。日本語で金剛石(こんごうせき)ともいう。結晶構造は多くが8面体で、12面体や6面体もある。宝石や研磨材として利用されている。(WIKIPEDIA参照)
鉛筆と一緒?!ダイヤモンドは炭素。
ダイヤモンドとは前述の通り、炭素の結晶体です。素材としては、あの鉛筆と同じ物質でできています。驚きですね。
素材としては一緒ですが、異なる結晶体です。鉛筆の芯はすぐに削れてしまいますが、ダイヤモンドは天然で最も硬い物質です。結晶構造が根本的に異なるので、同じ素材でも全く別の結晶になるわけです。
ダイヤモンドは純粋な炭素であり、単一元素でできた唯一の宝石です。他の宝石は、全て2種類以上の元素が組合わさった物質です。
地中深くで産まれた、奇跡のダイヤモンド。
ダイヤモンドは、マントルと呼ばれる地中深くで産まれます。なんとその深さ、125km〜200km。
ダイヤモンドを形成する炭素原子の集まりを包んでいる岩石が高温で溶けると、この炭素原子が放出されます。この原子が適度な高温高圧環境の中で結び付くと、ダイヤモンド結晶の形成が始まります。
この過酷な環境化でしか、ダイヤモンドが生成される事はありません。
(人工ダイヤモンドとは、この環境を技術的に再現して生成したものです)
数億、数十億年の時を経て産出される。
では、そんな地中深くに眠っていたダイヤモンドが、なぜ地表に住む私達の手にあるのでしょうか?
それは、数億年から数十億年という時を経て、地中内部で眠っていたダイヤモンドが、火山の爆発にともなうマグマの噴出とともに、一気に急上昇し地表近くまで押し上げられたからです。
こうして地表に吹き出したマグマが冷却固化され、ダイヤモンドを含む鉱床を形成したのがキンバーライトやランプロアイトと呼ばれる岩石です。この岩石が鉱脈化し、人の手によって産出されるわけです。
今人類が身につけているダイヤモンドジュエリーは、最低でも9億年前に生成されたダイヤモンドです。
現在知られている最も古いダイヤモンドは、地球誕生の45億年前とほぼ同時期に上部マントルで結晶化したものだそうです。
天然ダイヤモンドの価値とはここにあります。
今では生成環境を技術的に再現して人工ダイヤモンドなども生成できるようになりましたが、やはり天然である事に意味があり、価値があるものです。
余談ですが、マグマで押し上がる際、音速のスピードで駆け上がった結晶体だけがダイヤモンドになります。ゆっくり押し上がった結晶はダイヤモンドにはなりません。
最も硬い、ダイヤモンド
ダイヤモンドは実験で確かめられている天然の物質の中では最高のモース硬度(摩擦やひっかき傷に対する強さ)10と、飛び抜けて硬いことが知られています。
しかし意外と知られていないのが、靭性についてです。靭性とは、割れや欠けに対する抵抗力です。
ダイヤモンドの靭性は水晶と同じレベルです。
そのため、よくダイヤモンドは耐衝撃性に優れているような印象がありますが、鉱物としては靱性は大きくないので瞬時に与えられる力に対しては弱く、金鎚で上から叩けば粉々に割れてしまうんです。
また、炭素ですので燃えます。とは言っても1000度以上の高温でないと燃える事はありません。
ずば抜けた硬度を誇るため、宝飾品以外にも様々な工業用鉱石としても活用されています。
高い光の屈折率がもたらす、輝き。
ダイヤモンドの光の屈折率は非常に高く、内部での全反射が起こります。またダイヤモンドのカットとしてよく用いられるブリリアントカットでは、光をあてその反射を見るとき、次の3種類の輝きの相乗効果となり美しく見えます。
ダイヤモンドは永遠の輝きと言われますが、まさに婚約指輪など特別な宝石として長く愛される所以は、この輝きにあります。
模造ダイヤモンドなどと呼ばれるキュービックジルコニアなどは光の屈折が起きにくく表面反射のため、輝きの深さが全く違います。
いかがでしたでしょうか。細かく分類すると専門知識に寄り過ぎてしまうため、要点だけをご紹介しました。
イメージそのまま点、イメージとは違った点などもあったかと思います。
数億年という時を超えて手にするダイヤモンド。それは特別な証です。
婚約指輪を渡される際に、このようなダイヤモンドの知識も添えてお伝えすると、よりよいプロポーズが実現すると思います。
今後ダイヤモンドの歴史についてや宝飾品としての製造工程なども詳しくご紹介して参りますので、宜しくお願い致します。
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