婚約指輪の相場、給料3ヶ月って誰が決めたの?
婚約指輪の平均相場は「約30万円」となっています。
これは、ブライダル情報誌大手のゼクシィが、実際に結婚された方を対象にしたアンケートによって得た結果で、平均価格とも言えます。
一昔前まで、給料3ヶ月分という婚約指輪の相場的概念がありました。仮に給料を30万円として考えた場合、3ヶ月分となると約90万円になります。
しかし、実は婚約指輪の相場価格はいつの時代も余り変わっていません。
これはなぜかと言うと、為替相場や物価や平均給料価格が今とは違うからです。
いつの時代も価値でいくと、約30万円〜が婚約指輪の相場です。
なぜ給料の三ヶ月分だったのでしょうか?
このコラムでは、
- 婚約指輪の相場が給料3ヶ月分の真実
- 給料◯ヶ月分と言う相場なんて存在しない
このあたりについて解説していきます。
”給料◯ヶ月分”なんていう相場はそもそも存在しない
そもそも婚約指輪の最適な予算、実際の相場について、お給料という単位は存在しません。故に、お給料の何ヶ月分という相場はそもそも存在しませんから、そのような概念は実は捨ててしまって全く問題ありません。
元々、お給料というのは、人それぞれ大なり小なり変わりますよね。月収20万円の方もいれば、月収100万の方もいれば、月収1000万の方もいらっしゃるわけで、そもそもお給料というのは婚約指輪を選ぶだけでなく、商品を購入する上で、何の物差しにもなりません。
それにお給料を軸に婚約指輪を検討すること、それはすなわち商品(婚約指輪)の実質的な価値と最適性は関係なく、お金の価値だけで商品購入を検討することは、前提的に適切な方法とは言えません。
その人それぞれに相応しい商品や婚約指輪というのは、当然ながら変わります。例えばお給料がとても高い方が、それに比例して高額な婚約指輪を購入することが最適解なのかと言えばそれは違うわけです。
婚約指輪と呼ばれるダイヤモンドリングは、主石であるダイヤモンドとベースメタル(+デザイン)で構成されている訳ですが、この主石であるダイヤモンドグレードが最高クラスであればある程婚約指輪の価格は高くなります。
ダイヤモンドのグレードの選び方で迷ったら、こちらの記事を参考にしてください→【婚約指輪、ダイヤモンドの4Cで優先すべきポイントは?】
特に、カラット(重さ・大きさ)が大きくなればなるほど、婚約指輪の見た目の印象は大きく変わり事に直結します。しかしお二人にとって、お相手の方にとって、どんなものが最適なのかは値段の大きさだけでは決めることはできません。
ダイヤモンドの大きさで迷った時にはこちらのコラムもチェックしてみてくださいね。
【婚約指輪は何カラットを買ったらいいの? 目的や予算に応じて最適な大きさを徹底解説】
大切なのは、相手がどのような婚約指輪だと喜ぶか。どんな価値でどんな見た目のものが喜ばれるのか。それを軸に婚約指輪を検討することが大切です。
最近では婚約指輪を製品でプレゼントするのか、ダイヤモンドでプロポーズし後から一緒に婚約指輪選びをするのかなどのアプローチの方法にも柔軟性が生まれています。
ただ高いものをプレゼントするのは誰にだってできます。
大切なのは、自分にとって最適だと思えるものを相手がちゃんと見極めてくれたという気持ちであり、それを感じてもらうことが最優先事項です。
ダイヤモンドプロポーズについて知りたい方はこちらの関連記事も是非参考にしてみてくださいね。
婚約指輪の相場が給料3ヶ月分の真実
では当時、なぜ婚約指輪の相場は給料の3ヶ月分となっていたのでしょうか。
ちなみにこの概念は日本に限った事です。これは婚約指輪(エンゲージリング)に使用されるプラチナやゴールド、ダイヤモンドなどが、アメリカドルで取引されている事が大きな理由の一つになっていました。
また、為替にも大きく理由があります。
婚約指輪がダイヤモンドリングとして贈られるようになった1970年代、日本円は1ドル=307円の固定レートから変動相場制に移行。1975年〜1984年にかけては、円相場は、1ドル=80円をきっています。
そしてこの頃に作られた広告とその打出し(給料三ヶ月分)が相場に合わせて、日本では給料の3ヶ月分、ヨーロッパでは2ヶ月分、アメリカでは1ヶ月分というのがダイヤモンドリングの相場として認知されるようになりました。
余談ですが、このような理由から大手宝石商が打ち出した婚約指輪のキャッチコピーとして「婚約指輪は給料の3ヶ月分」という広告が一気に広まって言ったことも、給料3ヶ月分であると言われ続けている理由の一つです。
当時の給料と今の給料は違う。
1970年代や80年代の平均月収と、現在の平均月収は、数字上ではまるで違います。
1970年代で平均年収が約100万円を突破。現在の平均年収は300万円を超えており、ダイヤモンドリングを婚約指輪としてプレゼントされるようになった70年代・80年代当時の一ヶ月あたりの給料と現在の給料と比較すると3倍違うことが理解できます。
どの時代も変わらず婚約指輪の平均価格が30万円ということから、当時の給料であれば3ヶ月分ということになりますし、現在においては1ヶ月くらいで婚約指輪を購入できるということになり、冒頭にあった「給料3ヶ月分という婚約指輪の相場的概念があり、仮に給料を30万円として考えた場合、3ヶ月分となると約90万円になります。」というこのような概念は覆され、実は、いつの時代も婚約指輪の相場は変わらないということがはっきりするという訳です。
婚約指輪は、実際に購入されている相場感から検討しよう
いつの時代も婚約指輪は30万円程の相場から検討されているわけですが、間違った情報として「婚約指輪の相場は、時代を重なるにつれ安くなった等の説」なども蔓延していますが、それは真実ではありません。
もちろん経済状況の影響を受けて婚約指輪の購買行動は大きく影響を受け変動を繰り返しています。
たとえばバブル経済時のように誰もが多額の報酬を受け取っていた時代なら、より高価な婚約指輪が飛ぶように売れていきました。逆に経済は普通もしくは悪化している時代では、限られた予算の中で最適な婚約指輪を堅実に選ばれる方が増えます。
ここまでご紹介した通り、為替や平均年収は変わっているものの、婚約指輪の相場に対する価値観はいつの時代も一緒です。いずれにしても、婚約指輪の相場について検討する際は、30万円〜検討を開始されている、という事を理解しておけば、相手にがっかりされるようなことはないと言えるでしょう。
婚約指輪の相場には、様々な説について情報が錯綜しています。
時代と共に給料や円相場は変動しますが、婚約指輪に対する価値観は、ほとんど変動なく選ばれてきました。結婚された方の内、婚約記念品を贈られた方は全国で70%以上。婚約記念品の内、婚約指輪だった方は、90%以上。今の時代でも、婚約指輪は大切な想いと誓いを約束するにふさわしい、優れた贈り物です。
ぜひ正しい知識をもとに、素敵な婚約指輪を選んで頂ければ幸いです。
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